“作る”と“効かせる”は別のスキル

この記事は、MONDAY BLUEが考える「導線設計」という思想の中で、特にデザインを効かせるという視点にフォーカスして整理した補足記事です。


──デザインの効果が出ない理由と、デザイナーの見極め方

きれいなのに、なぜ効果が出ないのか

「プロに頼んだのに、反応がない」
「デザインは整っているが、採用につながらない」

採用ページやチラシを作ったあと、こうした違和感を抱えたまま、理由が分からず止まってしまうケースは少なくありません。

“デザインが悪いわけではなさそう”
でも“効果が出ているとも言えない”。

この中途半端な状態こそが、多くの採用ツールが抱えている問題です。実際、現在は一定以上のクオリティのデザインを作れる人が増えています。それでも成果に差が出るのは、デザインの上手さ=効果ではないからです。問題の多くは、デザインを「作る行為」としてのみ捉えてしまう点にあります。

「作るデザイン」と「効かせるデザイン」の違い

デザインには大きく分けて二つの役割があります。

  • 見た目を整えること
  • 課題に対して作用させること

前者は、レイアウトや配色、フォント選びなど、完成物のクオリティを高める力です。一方、後者は「誰に」「何を感じてもらい」「どんな行動を起こしてほしいか」までを考える力です。しかし、多くの場合、効果が出ない原因は技術不足ではありません。「作る力」はあっても、「効かせる視点」が設計に入っていないことが理由になります。たとえば、「かっこいい」「今っぽい」ことが目的になってしまい、本来向き合うべき目的が後回しになるケースです。

デザインのきれいさより大切な要素について詳しくは、反応がない=デザインが悪い、とは限らないで紹介しています。

いいデザイナーは、すべて説明できる

効果を意識しているデザイナーには、共通する特徴があります。そのひとつが、「選択の理由を説明できる」ことです。

  • なぜこの色なのか
  • なぜこの構成なのか
  • なぜこのサイズなのか

感覚や好みではなく、目的や想定する相手との関係性から説明できるかどうか。説明できるということは、意図して設計しているということでもあります。

たとえば、そのチラシ、本当にA4が最適解?ということを説明できるかが、重要なのです。

ヒアリングで「目的」を確認しているか

制作前のヒアリングも、大きな判断材料になります。いいデザイナーほど、「何を作るか」より先に「何のために作るか」を聞きます。採用人数を増やしたいのか、あるいは、ミスマッチを減らしたいのか。将又、会社の印象を変えたいのか。同じ「採用ツール」でも、目的が違えば最適な手段は変わります。したがって、目的の確認が浅いまま進む制作は、効果が出にくくなりがちなのです。

依頼内容以外の提案が出てくるか

「チラシを作りたい」と相談したのに、「今回の課題ならLPの方が合っているかもしれません」「A4よりB5の方が読まれやすい可能性があります」。こうした提案が出てくることがあります。一見すると遠回りに感じるかもしれませんが、これは目的から逆算して考えている証拠です。

言われたものをそのまま作るだけでなく、「そもそも何が最適か」を考えているかどうかは、大きな違いになります。

案件単体で終わらせていないか

もうひとつのポイントは、時間軸です。いいデザイナーは、案件を単発で考えません。

  • 今回の制作物が次にどうつながるか
  • 将来的にどんな改善ができるか
  • 採用や広報全体の流れの中でどう位置づくか

短期の成果だけでなく、積み重ねとして機能する設計ができているか。この視点があるかどうかで、結果は大きく変わります。

長くいい関係を気づくことの重要性は、中小企業のための、デザイナー選びと付き合い方で解説しています。

「完成物」ではなく「思考の量」を見る

デザインの効果が出ないとき、完成した見た目だけを比べても、判断は難しいかもしれません。

  • どれだけ説明があったか
  • どれだけ目的の話が出たか
  • どれだけ別の視点が提示されたか

そのやり取りの中に、「作る」と「効かせる」を分ける違いが表れます。

デザイナー選びに迷ったときは、完成物の美しさだけでなく、そこに至る思考の深さにも目を向けてみてください。

MONDAY BLUEは、依頼主のブランディングや世界観からじっくりと掘り下げ、目的とご予算に見合った、最適なご提案を心掛けています。MONDAY BLUEのブランディングについての考え方は、ブランディングを整理する、という仕事。でご覧いただけます。 “効かせる”ことを追求すると、エンターテイメントに行き着く理由を、効果を突き詰めた先にあるのは、エンターテイメントだったで解説しています! デザイン自体の良し悪しについては、チラシの視線誘導のすべて|見られる順番で、成果は決まるの記事で解説しています! MONDAY BLUEの導線設計の考え方については、紙とWEBとリアルは、なぜ分けて考えるとうまくいかないのかで詳しく解説しています!