MONDAY BLUEは「体験設計」を徹底的に考える

MONDY BLUEスタッフが世界観体験を案内している様子

この記事では、MONDAY BLUEが考える「体験設計」という思想の全体像を整理します。


作って終わり、ではなく「体験が始まる」

デザインやWebサイト、動画、チラシ、名刺。多くの制作物は、「完成した瞬間」がゴールだと思われがちです。しかし、実際の現場では、そこからが本当のスタートです。ユーザーがそれに触れた瞬間、読み取った瞬間、QRコードを読み込んだ瞬間、そこから体験が始まります。

MONDAY BLUEが重視しているのは、見た目の良さだけではありません。「それに触れた人が、どんな順番で、何を感じ、どんな行動を取るか」という体験そのものを、最初から設計することです。

デザインは、体験の入口でしかない

きれいなデザインは大切です。ただ、それだけでは成果にはつながりません。大事なのは、そのデザインが「次の行動」にどうつながるかです。Webサイトなら、どこを見て、どこをクリックし、どんな情報を得て、最終的に何をするのか。チラシなら、手に取ったあと、どこに視線が流れ、何を読み、どんな気持ちになるのか。

MONDAY BLUEでは、デザインを「入口」として捉えています。その先に続く体験の流れまで含めて、ひとつの設計だと考えています。

デザインと体験導線の関係性については、なぜ世界観と導線とデザインは、別々に考えてはいけないのかで詳しく解説しています。

紙・Web・リアルは、すべてつながっている

紙、Web、リアルの体験は、分断されがちです。しかし、実際のユーザー体験は、ひとつながりです。チラシを見てWebにアクセスし、Webを見て来店し、来店して名刺を受け取り、後日またWebを見る。こうした流れの中で、印象は少しずつ積み重なります。

MONDAY BLUEでは、紙・Web・リアルを別物として扱いません。すべてを「ひとつの体験導線」として捉え、どこで接点を持っても、同じ世界観と温度が伝わるように設計します。

詳しくは、紙とWEBとリアルは、なぜ分けて考えるとうまくいかないのかの記事で解説しています!

小さな仕掛けが、記憶に残る体験になる

QRコードの先にあるページ。名刺からしか入れないページ。展示会でのちょっとした仕掛け。ショップカードの置き方。こうした小さな工夫は、数字に表れにくいかもしれません。しかし、こうした体験の積み重ねが、「なんか印象に残っている会社」をつくります。

MONDAY BLUEが得意としているのは、こうした「気づかれにくいけれど、効いている体験」の設計です。派手な演出ではなく、自然に記憶に残る仕掛けを重ねていきます。

記憶に残るためには最後が肝心。満足度が伸びない理由は、体験の「最後」にあるでは、体験の最後の重要性について解説しています。

なぜ体験設計にこだわるのか

情報はあふれています。きれいなデザインも、当たり前になりました。その中で選ばれる理由は、「体験」として心に残るかどうかです。単に情報を伝えるだけでは、すぐに忘れられます。しかし、体験として記憶されたものは、あとから思い出されます。

MONDAY BLUEは、制作物を「モノ」としてではなく、「体験の入口」として扱います。だからこそ、体験設計にこだわります。

作る前に、体験から考える

もし、今の広報や制作物に、どこか物足りなさを感じているなら。それは、見た目ではなく、「体験の設計」が足りていないのかもしれません。MONDAY BLUEでは、作る前に、「どんな体験をしてほしいか」から一緒に考えます。

制作物は、体験の一部です。その体験全体を設計すること。それが、MONDAY BLUEの考えるクリエイティブです。

説明が足りないくらいが、ちょうどいい理由 効果を突き詰めた先にあるのは、エンターテイメントだった 感情設計とは何か?なぜ「最後は気持ち」で決まるのか

名刺は横型・縦型どっちが正解?迷ったときの決め方7つ

横型名刺と縦型名刺の戦い

名刺を作るとき、いちばん迷うのが「横型か縦型か」です。

結論から言うと、

  • 無難・法人対応重視なら横型
  • 印象・世界観重視なら縦型

ただし、重要なのは好みではなく
名刺が“どんな状況で使われるか”です。

この記事では、横型・縦型を7つの判断基準で整理し、あなたのケースでどちらを選ぶべきか迷わず決められるようにします。


【結論】迷ったらこの7つで決める

横型か縦型かは、センスの話ではなく状況設計の話です。
以下の7つで考えれば、ほぼ迷いません。


① 渡す相手は「法人中心」か「個人中心」か

  • 法人・BtoB中心 → 横型が安全
  • 店舗・個人・作家系 → 縦型が刺さることが多い

② 名刺交換は「初対面大量交換」か「関係性のある場」か

  • 展示会・商談会など大量交換 → 横型が強い
  • 紹介・来店後・個別相談 → 縦型で印象づけやすい

③ 名刺を「整理・スキャン」される頻度は高いか

  • CRM管理・社内スキャン前提 → 横型が圧倒的に楽
  • 管理よりも記憶優先 → 縦型も選択肢

④ 情報量は多いか、シンプルか

  • 部署・役職・複数窓口あり → 横型が整理しやすい
  • 名前やブランドを強調したい → 縦型が有効

⑤ ロゴやブランドは“横長型”か“縦余白型”か

ブランドの形状によって、自然に映える向きがあります。


⑥ 名刺を「会話のきっかけ」にしたいか

  • 無難に交換するだけ → 横型
  • 会話を生みたい → 縦型が有利

⑦ 「無難」を取るか、「記憶」を取りにいくか

迷ったらここ。

  • 信用を落としたくない → 横型
  • 記憶に残したい → 縦型

ここまで読んで、

  • 法人多め・管理重視・無難でいい → 横型
  • 印象が欲しい・世界観が武器 → 縦型

でOKです。


横型名刺が向くケース/向かないケース

✔ 向くケース

  • 法人対応が多い(営業・士業・採用・人事など)
  • 名刺交換の回数が多い
  • スキャン・社内管理が前提
  • 情報量が多い

横型の最大の強みは
「相手の運用に乗れること」です。

受け取った側が迷わず整理できる。
スキャンできる。収納できる。

この“扱いやすさ”が信用になります。


✖ 向かないケース

  • ありきたりに見えやすい
  • 世界観が伝わりにくい
  • 記憶に残したい目的には弱い

横型は強い。ただし“標準ゆえに埋もれる”のが弱点です。


縦型名刺が向くケース/向かないケース

✔ 向くケース

  • 世界観・雰囲気が強み(店舗、作家、クリエイター)
  • 名前の存在感を立てたい
  • 会話の入口にしたい
  • 縦組み・和の要素が合う

縦型の強みは
自然な違和感=記憶に残る余白を作れること。

無理に尖る必要はありません。
“にじむ個性”が作れます。


✖ 向かないケース

  • 厳格な法人管理環境
  • 大量整理・大量保管前提
  • スキャン運用が強い企業

縦型は、相手に小さな手間を生むことがあります。
この0.5秒のストレスが積み重なると、印象に影響することもあります。
この“0.5秒のストレス”が積み重なると、印象に影響することもある。


「縦型は失礼?」の正体

縦型が失礼なのではなく、場のルールと相手の運用に合っていないときに違和感が生まれます。

たとえば、堅いBtoB商談で、相手が名刺を即ファイル管理するタイプの場合。
そこに縦型が混ざると、相手に「扱いづらさ」が残ります。
違和感の正体はマナーではなく、運用上のノイズです。

逆に、店舗・展示会・作家活動などの場では、縦型はむしろ「らしさ」になりやすい。
つまり、失礼かどうかではなく、場に合っているかどうかです。


名刺は“見た目”より“運用”で差が出る

名刺は渡した瞬間に終わりません。

  • しまわれる
  • 見返される
  • 検索される
  • 連絡される

この流れのどこかで引っかかると、せっかくの出会いが途切れます。
横型か縦型かは、見た目の問題ではなく この流れを滑らかにする設計です。

そもそも「名刺が仕事につながらない」と感じている場合は、名刺を配っても仕事につながらない理由も参考にしてください。


迷ったときの最終判断:目的から逆算する

最後はシンプルです。

  • 信用を落としたくない/無難に強い → 横型
  • 記憶に残したい/会話を生みたい → 縦型

ただし、MONDAY BLUEがやるのは「縦にして尖らせる」ことじゃない。
あなたの目的に対して、最も自然に機能する向きを選ぶことです。


MONDAY BLUEのスタンス

横型か縦型かに絶対の正解はありません。

正解は、

  • どんな場で渡され
  • どう扱われ
  • どう記憶され
  • どう連絡につながるか

で決まります。

MONDAY BLUEは、名刺を“紙”ではなく
体験と運用の入口として設計します。

向きではなく、結果で差が出ます。

名刺のブランド体験を担うのは縦型や横型がだけではありません。紙質も重要な要素です。印刷物デザインで使う、紙の種類まとめで印刷物の紙質について解説しています。 MONDAY BLUEの体験設計の考え方については、MONDAY BLUEは「体験設計」を徹底的に考えるで詳しく解説しています!

展示会で他社より印象に残る方法を、本気で考えてみた

印象に残る展示ブース

この記事は、MONDAY BLUEが考える「体験設計」という思想の中で、特に展示会で印象に残る方法にフォーカスして整理した補足記事です。

はじめに|目立っているのに、覚えられていない問題

展示会に出ると、多くの会社が「目立つブース」を目指します。大きなパネル、派手な色、目立つキャッチコピー。確かに、その瞬間は目に入ります。ただ、展示会が終わったあと、「どの会社が印象に残っているか」と聞くと、意外と名前が出てこないことも多いのが現実です。

実務の視点で見ると、展示会で重要なのは「その場で目立つこと」よりも、「あとから思い出されること」です。印象に残るブースは、装飾ではなく、体験として記憶に残ります。


ロゴと社名より、「何をしていた会社か」

多くのブースは、ロゴと社名が一番大きく出ています。ただ、来場者が本当に覚えているのは、「ロゴ」よりも「何を体験したか」です。

「あのデモをやっていた会社」「あの診断が面白かったところ」「あの話が分かりやすかったブース」。こうした形で記憶される方が、あとから思い出されやすくなります。つまり、社名を見せるよりも、「役割」や「体験」を見せる方が、結果として会社も覚えてもらえます。

ロゴマーク運用の考え方については、ロゴマークは、時代と並走しながらマイナーチェンジしていくもので解説しています。

説明するより、まず触らせる

展示会では、説明する時間はとても短いです。長い説明を聞いてくれる人は、実はかなり少数派です。

印象に残るブースは、説明よりも先に「触れるもの」「体験できるもの」を用意しています。デモ、サンプル、簡単な診断、ミニ体験。これがあるだけで、会話の入り方がまったく変わります。説明型から、体験型に変えるだけで、記憶への残り方は一段変わります。


そのまま使える、本気の仕掛けアイデア例

ここからは、「ちょっと工夫」ではなく、展示会という場の構造を理解したうえで効かせる仕掛けの具体例です。いずれも、実務で実際に成果につながりやすい考え方をベースにしています。

1分で終わる超短縮診断・チェック

まず効果が高いのが、1分で終わる超短縮診断・チェックです。来場者の状況に合わせて、3〜5問ほどの簡単な質問に答えてもらい、その場で「あなたの課題タイプ」「あなたに合う次の一手」を提示します。重要なのは、診断結果が“その人専用”であることです。汎用的な説明ではなく、「あなたの場合はここが一番のボトルネックです」と言い切れる形にすると、記憶への残り方が一気に変わります。結果は紙やカード、QR付きシートとして持ち帰ってもらい、展示会後の再接触につなげます。

あえて全部見せないデモ体験

次に強いのが、あえて全部見せないデモ体験です。サービスや仕組みの一部だけを切り出し、「ここまで体験できます」という形にします。全部説明しようとすると情報過多になりますが、「一部だけ体験」だと、逆に「続きが気になる」状態を作れます。展示会は完結させる場ではなく、次のアクションにつなぐ場だと割り切ることで、デモは一気に武器になります。

滞在時間を意図的に伸ばす設計

滞在時間を意図的に伸ばす設計も、本気で効きます。ブース内に2〜3段階の体験を用意し、順番に進むと完了する仕組みを作ります。簡単なチェック、ミニ体験、ショート説明、というように、流れを作ることで、ただ立ち話をするブースではなく、「一連の体験をした場所」になります。これだけで、他社との差はかなり広がります。

展示会後につながる仕掛け

展示会後につながる仕掛けも重要です。ノベルティやカードにQRをつけ、展示会参加者だけが見られる限定ページを用意します。そこに、続きの解説、事例、追加診断、動画などを用意することで、展示会で終わらない接点を作れます。これにより、「あのブース、あとで見たよね」という形で、記憶と行動がセットで残ります。

写真や動画に残したくなる構造物や演出

さらに一段上を狙うなら、写真や動画に残したくなる構造物や演出です。単なるフォトスポットではなく、「なぜこれがあるのか」が説明できる展示物を用意します。世界観を象徴するオブジェ、課題を可視化した立体物、ちょっと異質な展示物。写真を撮る行為そのものが、体験の記録になります。あとから写真フォルダを見返したときに、自然と思い出されるブースになります。

最後に、**一言で説明できる“象徴的な体験”**を用意することです。
「あの1分診断の会社」
「あのデモが分かりやすかったところ」
「あの世界観のブース」
この一言が出るかどうかで、展示会の勝敗はかなり決まります。仕掛けは多くなくていい。その代わり、ひとつでいいから、象徴になる体験を作ることが重要です。

体験設計の考え方についてさらに知りたい方は、紙とWEBとリアルは、なぜ分けて考えるとうまくいかないのかもチェック! 展示会では、名刺も重要な体験の入口となります。名刺のブランド設計については、名刺をなめるな。そこから始まるブランド体験。をチェック!

「世界観」を作ると、ブースは一気に覚えられる

装飾を統一するだけでは、世界観とは言えません。世界観とは、「その場に入った瞬間に、空気が変わる」ことです。色、音、トーン、言葉、スタッフの話し方。これらが揃っていると、ブースはひとつの空間として認識されます。

人は、情報よりも、空気を覚えています。「あのブース、なんか雰囲気よかったよね」という記憶は、実はかなり強力です。世界観は、理屈ではなく、体験として残ります。


ノベルティより、「話したくなる仕掛け」

展示会では、ノベルティが大量に配られます。ただ、家に帰ってから、どの会社のものだったか覚えていないことも少なくありません。

印象に残るのは、モノそのものよりも、「それをもらった文脈」です。なぜそのノベルティなのか。どういう体験のあとにもらったのか。この文脈があると、ノベルティは記憶のフックになります。話したくなる仕掛けがあるかどうかで、残り方は大きく変わります。


展示会後に思い出されるかどうかが、本当の勝負

展示会の成果は、その場の名刺交換数だけでは測れません。数日後、数週間後に、「そういえば、あの展示会で話した会社」と思い出されるかどうか。ここが、本当の勝負です。

思い出されるブースには、必ず「一言で説明できる体験」があります。あの診断、あのデモ、あの世界観。このフックがあるかどうかで、展示会の価値は大きく変わります。


まとめ|展示会は、空間ではなく「体験」を設計する

展示会で印象に残るために必要なのは、派手な装飾でも、大きなロゴでもありません。必要なのは、「何を体験した会社か」として記憶される設計です。

触れるものがあるか。体験があるか。世界観があるか。話したくなる仕掛けがあるか。これらを設計することで、ブースは単なる展示スペースから、記憶に残る体験空間に変わります。

MONDAY BLUEでは、展示会を「装飾する場」ではなく、「体験を設計する場」として捉えています。もし、次の展示会で、他社よりも印象に残りたいなら、ブースの見た目ではなく、体験の設計から考えることが近道です。

MONDAY BLUEの体験設計の考え方については、MONDAY BLUEは「体験設計」を徹底的に考えるで詳しく解説しています!

ロゴマークは、時代と並走しながらマイナーチェンジしていくもの

ロゴマークのマイナーチェンジ

はじめに|ロゴは「一度作ったら終わり」ではない

ロゴマークというと、「一度作ったら長く使い続けるもの」「頻繁に変えるべきではないもの」というイメージを持つ方も多いと思います。確かにロゴは企業の顔であり、軽々しく変えるものではありません。

ただ、実際に強いブランドを見ていくと、ロゴは決して固定された完成品ではなく、時代や企業のフェーズに合わせて、少しずつ調整され続けていることが分かります。ロゴは作って終わりではなく、企業と一緒に育っていくもの。そう捉えると、ロゴとの付き合い方は少し違って見えてきます。


強いブランドほど、実は少しずつ変えている

例えば、スターバックスのロゴを思い浮かべてみてください。現在のシンプルで洗練された人魚のマークに至るまで、スターバックスは何度もロゴを調整しています。

初期のロゴはより複雑で、細かい装飾や文字情報も多く含まれていました。しかし、時代が進み、店舗数が増え、グローバルブランドとして成長する中で、ロゴは徐々にシンプルに、より汎用性の高い形へと整えられてきました。大きく別物に変えたわけではなく、「スターバックスらしさ」を残したまま、時代と媒体に合わせて磨き続けてきた結果が、今のロゴです。

バーガーキングも同様です。近年のロゴリニューアルでは、デジタル時代に合わせて、フラットでシンプルなデザインに回帰しました。一見すると「昔っぽく戻った」ようにも見えますが、実際には、スマートフォンやアプリ、デジタルサイネージなど、現代の使用環境に最適化された形へと調整されています。ブランドの核は変えずに、表現だけを今の時代に合わせているのです。

これらの事例が示しているのは、強いブランドほど、「変えない」のではなく、「変え続けている」という事実です。ただしその変化は、いつも控えめで、連続性を保ったものです。



マイナーチェンジとは、別物にすることではない

ロゴのマイナーチェンジとは、別のロゴに作り替えることではありません。多くの場合は、線の太さ、文字のバランス、余白の整理、装飾の簡略化、デジタルでの視認性の改善といった、細かな調整の積み重ねです。

一見すると「ほとんど変わっていない」ように見えることもありますが、その小さな違いが、ロゴの印象を確実に今の時代に合わせます。結果として、「古く感じない」「なんとなく今っぽい」「自然に馴染む」という状態が生まれます。

これは、企業の印象を大きく変えずに、ブランドの鮮度を保ち続けるための、とても現実的なやり方です。


事業フェーズが変わると、ロゴの役割も変わる

企業は、創業期、成長期、安定期、新規事業の立ち上げ、採用強化など、さまざまなフェーズを経ていきます。その中で、ロゴに求められる役割も少しずつ変化します。

創業期には親しみやすさが重視されていたとしても、事業が拡大すれば、より信頼感や安定感が求められるようになるかもしれません。BtoC中心だった企業が、BtoBにも力を入れ始めると、ロゴのトーンも変わる必要が出てきます。

こうした変化に対して、ロゴが何年も前の状態のままだと、企業の「今」とロゴの印象にズレが生まれます。マイナーチェンジは、そのズレを少しずつ調整し、ロゴを企業の現在地に合わせ続けるための手段です。


フルリニューアルより、マイナーチェンジの方が強い理由

大きなロゴリニューアルは、確かに話題になります。しかしその一方で、これまで積み上げてきた認知や記憶を、一度リセットしてしまうリスクもあります。見た目が大きく変わることで、「別の会社になったように感じる」という印象を与えてしまうこともあります。

マイナーチェンジの強さは、これまでのブランド資産を活かしながら、今の時代や事業フェーズに合わせてアップデートできる点にあります。変えすぎず、変えなさすぎず。そのバランスを取りながらロゴを育てていくことで、ブランドの連続性と鮮度を同時に保つことができます。


だからこそ、永く付き合えるクリエイターを

ロゴが「一度きりの制作物」ではなく、「企業と一緒に育てていくもの」だとすると、ロゴ制作に求められる関係性も変わってきます。単発で作って終わり、ではなく、企業の変化やフェーズを理解しながら、必要に応じて少しずつ整えていけるパートナーの存在が重要になります。

スターバックスやバーガーキングのように、長い時間をかけてロゴを磨き続けているブランドの背景には、必ず「ブランドと並走するクリエイティブの視点」があります。ロゴは、企業の歩みを映す鏡のような存在だからこそ、その変化を理解し、寄り添いながら調整できる関係性が必要です。

MONDAY BLUEでは、ロゴを「一度作って終わりの成果物」ではなく、企業と一緒に並走する存在として捉えています。今の事業フェーズ、これから目指す方向、使われる場面を踏まえながら、「今のロゴが、今の会社に合っているか」を一緒に考え、必要なときに必要な分だけ、調整していく。そうした永い付き合いを前提としたロゴ設計を大切にしています。

ロゴは、企業の歴史と一緒に積み重なっていくものです。だからこそ、短期的な制作ではなく、長期的に並走できるクリエイターと組むことが、結果的に、強く長く使えるブランドを育てる近道になります。

いいデザイナーの条件については、“作る”と“効かせる”は別のスキルで解説しています!

お店オリジナルフリーペーパーってどうなの?|作る意味と成功条件

カフェの席でフリーペーパーを読む女性

この記事は、MONDAY BLUEが考える「体験設計」という思想の中で、特にお店のフリーペーパーの効果と成功条件にフォーカスして整理した補足記事です。


最近、「お店でオリジナルのフリーペーパーを作ろうか迷っている」という相談が増えています。SNSもあるし、Webもある。そんな中で、わざわざ紙を作る意味はあるのか。結論から言うと、条件が合えば、フリーペーパーは今でも強力な武器になります。ただし、やり方を間違えると、ただの自己満足で終わります。

ここでは、お店のオリジナルフリーペーパーのメリット・デメリットと、うまくいく条件を整理します。

フリーペーパーの強み|なぜ今でも効くのか

1. 物理的に「残る」

紙は、捨てない限り、そこに残ります。レジ横、カウンター、バッグの中、家の机。デジタルと違って、「視界に入り続ける」可能性があります。これは、記憶設計の観点でも非常に強いポイントです。

2. 世界観を、まとまった形で伝えられる

SNSは断片です。フリーペーパーは、まとまりです。お店の想い、こだわり、ストーリー、裏話。こうしたものを、1つの世界として体験してもらえます。これは、WebやSNSでは意外とやりづらい領域です。

3. お客さんとの関係性が深まる

フリーペーパーは、「売る」よりも「共有」に近いメディアです。読むことで、お店の考え方や人柄が伝わります。その結果、「この店、なんか好き」という感情が育ちます。これは、価格や立地では作れない関係性です。

4. 地域との接点をつくりやすい

近隣のお店、作り手、地域の話題。こうした内容を入れることで、単なる店の広報ではなく、地域メディアになります。地域に根づく店ほど、フリーペーパーとの相性は良いです。


フリーペーパーならではの価値|「時間・手触り・参加」をつくれる

フリーペーパーの強みは、情報そのものではありません。体験です。紙だからこそ生まれる、デジタルにはない価値があります。

待ち時間を「体験」に変えられる

カフェ、美容室、クリニック、ショップ。多くの店舗には、必ず「待ち時間」があります。この時間は、本来ただの空白です。フリーペーパーは、その空白を、ブランド体験に変えます。

スマホを見る代わりに、店の世界観に触れる。これは、ただの暇つぶしではありません。お店の考え方やストーリーを、自然にインプットしてもらえる時間です。待ち時間は、実は最も集中して読まれる時間でもあります。

手触りは、記憶に残る

紙の重さ、質感、ざらつき、ツルツル感、インクの匂い。これらは、すべて記憶のフックになります。人は、視覚だけでなく、触覚と嗅覚でも体験を記憶します。フリーペーパーは、情報ではなく、「触った記憶」として残ります。

これは、Webでは再現できない価値です。手触りは、世界観の一部です。

印刷物の紙の種類と選び方については、印刷物デザインで使う、紙の種類まとめで紹介しています。

「読み物」であること自体が、いまは希少

いまは、短文、動画、流し見が中心です。だからこそ、あえて「腰を据えて読むもの」は、それ自体が差別化になります。いまどき、ちゃんと作られた読み物は、むしろ珍しい存在です。

読み物として面白ければ、「広告」としてではなく、「コンテンツ」として受け取られます。売り込み感が薄れ、関係性づくりに変わります。

参加型にできる

フリーペーパーは、一方通行である必要はありません。

  • アンケート
  • クイズ
  • スタンプラリー
  • QRで続きが読める
  • 店内イベントと連動

こうした仕掛けを入れることで、「読む」から「参加する」に変わります。参加型になることで、体験としての記憶は、さらに強くなります。

情報を「取りに行かなくても」目に入る

Webは、取りに行かないと見られません。フリーペーパーは、置いてあるだけで、目に入ります。視界にある。手に取れる。この「受動的に接触できる」ことは、実は大きな強みです。

意識して探していなくても、世界観に触れてしまう。これが、紙の持つ力です。



紙媒体とWEB媒体の使い分けやそれぞれの役割の考え方については、紙とWEBとリアルは、なぜ分けて考えるとうまくいかないのかで詳しく解説しています!

フリーペーパーの弱み|失敗しやすいポイント

1. 「作っただけ」で終わる

一番多い失敗は、作って満足してしまうことです。配布場所、声かけ、設置、補充。運用を考えずに作ると、誰にも読まれずに終わります。

2. 中身が宣伝ばかり

広告チラシの延長になってしまうと、読まれません。フリーペーパーに期待されているのは、「売り込み」ではなく、「読みもの」です。役に立つ話、裏話、考え方。そうしたコンテンツがないと、ただの販促物になります。

3. 更新が止まる

最初はやる気があっても、2号、3号で止まるケースは非常に多いです。継続できないと、「一度やっただけ」で終わり、資産になりません。


うまくいくフリーペーパーの条件

1. 目的がはっきりしている

集客なのか、ファンづくりなのか、地域との関係づくりなのか。目的によって、内容もボリュームもまったく変わります。「なんとなく作りたい」は、だいたい失敗します。

2. 世界観がある

世界観があるフリーペーパーは、「その店らしい読み物」になります。デザインだけではなく、文章のトーン、写真の空気感、扱うテーマ。そのすべてが、ブランド体験になります。

3. 配る設計まで含めて考えている

どこに置くか。誰が手渡すか。どう声をかけるか。フリーペーパーは、「作る」よりも「配る」ほうが重要なこともあります。導線と接点の設計が、成否を分けます。

4. 無理のない運用設計

毎月なのか、季刊なのか。不定期でもいいのか。無理なペース設定は、ほぼ確実に止まります。大事なのは、続く設計です。


フリーペーパーは「紙のSNS」ではない

フリーペーパーは、SNSの代わりではありません。役割が違います。SNSはリアルタイム。フリーペーパーは、じっくり読まれるメディアです。スピードでは勝てません。その代わり、深さで勝てます。

だから、フリーペーパーは、短期の集客よりも、中長期のファンづくりに向いています。「この店、好きだな」という感情を、紙という形で積み重ねていく。それが、フリーペーパーの本質です。

結論|フリーペーパーは、世界観設計と相性がいい

お店のオリジナルフリーペーパーは、正しく設計すれば、強力なブランド資産になります。紙でしかできない体験があります。手触り、重さ、におい、ページをめくる感覚。それらすべてが、世界観の一部になります。

ただし、作ればいいわけではありません。目的、世界観、配布、運用。そのすべてを設計したとき、フリーペーパーは「広告」ではなく、「体験」になります。

そもそも、情報発信の意義について気になる方は、リアルタイム情報を発信することの重要性と、その手段を読んでみてください! MONDAY BLUEの体験設計の考え方については、MONDAY BLUEは「体験設計」を徹底的に考えるで解説しています!

チラシの反応が出ない理由は視線誘導にある|効果を上げる設計方法

チラシの視線誘導の秘密を調べ上げる研究員たち

はじめに|チラシの反応が出ない原因はレイアウトにある

「チラシの反応が出ない」「ポスティングしても効果が出ない」
そう感じたとき、多くの人はデザインやコピーの内容を疑います。しかし、チラシの反応が出ない本当の理由は、文章力や見た目以前に“視線誘導”にあります。どれだけ良い内容でも、見られなければ存在していないのと同じです。チラシの効果を上げるためにまず見直すべきなのは、視線の流れの設計です。


チラシは「読む」ものではなく「拾い読み」される

人はチラシを上から順番に読みません。無意識のうちに、次のような順番で視線を動かします。

  1. いちばん目立つ部分
  2. 写真や人物の顔
  3. 大きな見出し
  4. その後に細かい説明

つまり、チラシは熟読される前に、数秒で価値が判断されます。ここで「自分に関係ある」「ちょっと気になる」と思わせられなければ、反応は生まれません。


チラシの視線誘導とは何か

チラシの視線誘導とは、矢印を置くことではありません。何をどの順番で認識させるかを設計することです。チラシで設計すべき基本の順番は次の通りです。

  1. これは自分に関係あるか
  2. 何のチラシか
  3. どんなメリットがあるか
  4. なぜ信用できるか
  5. 何をすればいいか

この順番に沿って、サイズ・色・余白・写真・位置を調整します。これができていないと、情報が正しくあっても伝わりません。


写真と人物は視線を動かす装置

人物写真は最強の視線トリガーです。特に目線の方向は重要で、人は人物が見ている方向に視線を引っ張られます。見せたい情報の方向に目線を向けるだけで、自然な誘導が生まれます。逆に、カメラ目線ばかりだと視線がそこで止まり、他の情報に流れません。写真は装飾ではなく、誘導装置です。


大きさと余白で優先順位を作る

チラシの反応を上げるには、優先順位を明確にする必要があります。最も伝えたいメッセージが小さく詰め込まれていると、反応は出ません。余白は無駄ではなく、「ここが重要です」というサインです。詰め込むほど、重要度は下がります。


色は注意をコントロールする

色は装飾ではなく、注意喚起のスイッチです。強い色を多用すると、どこも強くなり、どこも見られません。基本は強調色を1〜2箇所に絞ること。特に電話番号やQRコードなど、行動に直結する部分は色で明確に区別します。


情報はブロックで整理する

情報はかたまりで認識されます。関連する要素は近くにまとめることで、視線が迷いません。

・キャッチ+写真
・メリット+補足説明
・実績+信頼要素
・行動(電話・QR)

このようにブロック構造を作ることで、自然な流れが生まれます。


チラシの反応が出ないよくある失敗

現場で多い失敗は共通しています。

・伝えたいことをすべて同じ強さで載せる
・写真が意味なく大きい
・連絡先が小さく目立たない
・見出しより説明文の方が目立っている
・どこから読めばいいか分からない

これらはすべて、視線誘導が設計されていない状態です。


まとめ|チラシの効果は視線の設計で決まる

チラシの反応が出ない原因は、コピーやデザインの表面的な問題ではありません。視線の流れが設計されていないことが、多くのケースで本当の理由です。見せたい順番で見られれば、内容は自然に伝わります。順番が崩れれば、どれだけ良い内容でも反応は出ません。

チラシの効果を上げるためには、見た目を整える前に、視線の流れを設計すること。
それが、成果につながるチラシの本質です。


チラシの効果を上げる方法について

ポスティングの効果が出ない原因|チラシ運用で反応率を上げるテク3選そのチラシ、本当にA4が最適解?選び方とサイズ設計ガイド

なぜ問い合わせが来ないのか|信頼をつくるリアルタイム発信とは

店内の見えずらいお店の窓を、「営業してるかな?」という感じで恐る恐る覗いている女性のイラスト。

この記事は、MONDAY BLUEが考える「導線設計」という思想の中で、特にリアルタイム情報の重要性の視点にフォーカスして整理した補足記事です。


ホームページや実績ページを整えても、なかなか問い合わせにつながらない。そんなとき、見落とされがちなのが「リアルタイム情報」です。更新されたことはあるけど、最近どうしているのかはわからない。こういう状態のサイトやSNSは、見た目がきれいでも、判断材料としては弱くなります。

なぜなら、人が知りたいのは「過去」よりも「今」だからです。いま動いているのか。いまどんな仕事をしているのか。いまどんな考えで動いているのか。リアルタイム情報は、信頼と安心をつくるための、非常に重要な材料です。

なぜリアルタイム情報が、信頼につながるのか

人は、サービスの内容だけでなく、その会社や人が「現在進行形で動いているか」を見ています。最終更新が1年前のサイトと、昨日も更新されているサイト。同じ内容が書いてあったとしても、受ける印象はまったく違います。

リアルタイム情報があることで、次のような感覚が生まれます。

  • ちゃんと稼働している
  • 最近も仕事をしている
  • 今の考え方がわかる
  • 連絡しても返ってきそう

これは、実績よりも先に効くこともあります。特に初めて接触する人にとって、「いま動いている感」は、安心材料そのものです。

リアルタイム情報は、世界観の“現在形”である

リアルタイム情報は、単なる活動報告ではありません。世界観の現在形です。過去に作ったコンセプトや実績は、その時点の世界観です。しかし、人や会社は変化します。考え方も、扱う仕事も、少しずつズレていきます。

リアルタイム情報を発信することで、「いま、この人たちは、こういうスタンスで動いている」という空気が伝わります。これは、世界観設計の観点でも重要です。世界観は固定された設定ではなく、運用され、更新され続けるものです。リアルタイム発信は、その運用そのものです。

なぜ発信していないと、不安になるのか

発信が止まっていると、見る側には無意識の不安が生まれます。

  • 忙しすぎて対応できないのでは
  • いまはあまり動いていないのでは
  • もうやっていないのでは

これは、事実かどうかとは関係ありません。情報がないこと自体が、不安の種になります。リアルタイム情報とは、「説明」ではなく、「存在証明」です。ちゃんとここにいる。ちゃんと動いている。その証明になります。

リアルタイム発信は、完璧である必要はない

多くの人が発信できない理由は、「ちゃんとした内容じゃないといけない」と思っているからです。しかし、リアルタイム情報に必要なのは、完成度ではありません。むしろ重要なのは、温度感です。

  • 今日はこんな打ち合わせがあった
  • いま、こういう案件が増えている
  • 最近よくある相談
  • いま考えていること

こうした軽い情報でも、「現在」が伝われば十分に価値があります。リアルタイム発信とは、ニュースではなく、現場の空気を伝える行為です。

リアルタイム情報を発信する主な手段

1. ブログ・NEWS欄

一番コントロールしやすく、資産にもなる場所です。短くてもいいので、「最近の動き」がわかる記事を定期的に入れるだけで、サイト全体の印象が変わります。

2. SNS(X・Instagram・Threadsなど)

リアルタイム性がもっとも強い手段です。軽い投稿、作業風景、考えごと。すべてが「いま」を伝える材料になります。特に、ストーリーズや短文投稿は、温度感が伝わりやすい。

3. メール・ニュースレター

定期的に送ることで、「忘れられない」状態をつくれます。リアルタイム情報は、記憶設計の観点でも有効です。定期的に触れることで、存在が自然に定着します。

4. 実績・制作途中の共有

完成した実績だけでなく、途中経過や進行中の様子を出すことで、「動いている感」が強くなります。これは、完成品よりも信頼につながることもあります。

リアルタイム発信は、導線と感情設計にも効く

リアルタイム情報は、導線設計と感情設計の両方に効きます。いまの動きが見えることで、問い合わせのハードルが下がります。「忙しそうだからやめておこう」ではなく、「いまなら相談できそう」という感覚が生まれるからです。

つまり、リアルタイム発信とは、集客のためだけの施策ではありません。信頼、安心、記憶、世界観の運用。そのすべてに関わる、ブランド体験の一部です。

リアルタイム情報は「生きている証明」

リアルタイム情報を発信することは、「ちゃんとやっています」という意思表示です。過去の実績や立派なコンセプトよりも、「いま、どうしているか」が、人の判断に強く影響します。

完璧である必要はありません。整っている必要もありません。ただ、止まらないこと。現在形を出し続けること。それが、信頼を積み重ね、選ばれる状態をつくります。

情報発信はしているが、なかなか成果につながらなくて悩んでいる人は、SNSを頑張っても増えないとき、導線が途切れているをチェックしてみて! お客様の声も、情報発信の一つのネタです!レビューはあるけど活用できていない人はレビューやお客様の声、使えてますか?口コミ活用アイデア集をチェック! MONDAY BLUEの導線設計の考え方については、紙とWEBとリアルは、なぜ分けて考えるとうまくいかないのかで詳しく解説しています!

企業キャラクターのメリット・デメリット|作る前に知っておくべきこと

企業キャラクターを作るかどうかを会議している様子

この記事は、MONDAY BLUEが考える「世界観設計」という思想の中で、特に企業キャラのメリットデメリットの視点にフォーカスして整理した補足記事です。


企業キャラクターというと、「かわいい」「覚えてもらいやすい」といったメリットが真っ先に思い浮かびます。実際、うまく機能している企業キャラクターは、ブランドの顔として強い役割を果たします。ただし、キャラクターは万能ではありません。作れば必ず効果が出るものでもありません。

企業キャラクターは、正しく設計すれば強力な資産になります。一方で、設計を間違えると、足かせにもなります。ここでは、企業キャラクターを導入する前に知っておくべき、メリットとデメリットを整理します。

企業キャラクターのメリット

1. 記憶に残りやすくなる

企業キャラクターの最大の強みは、記憶へのフックになることです。ロゴや社名だけでは覚えにくい場合でも、キャラクターがいることで、「あのキャラの会社」という形で思い出されやすくなります。これは、記憶設計の観点でも非常に大きな効果です。

2. 世界観を直感的に伝えられる

キャラクターは、言葉よりも早く、世界観を伝えます。やさしい会社なのか、専門性が高いのか、親しみやすいのか、少し尖っているのか。キャラクターの表情や雰囲気は、そのままブランドの空気感になります。文章で説明しなくても、「なんとなく伝わる」状態を作れます。

3. 発信のハードルが下がる

企業名で発信するよりも、キャラクターが話す形のほうが、SNSやコンテンツは出しやすくなります。少しラフな言葉、ちょっとしたつぶやき、軽い解説。キャラクターがクッションになることで、発信のトーンを柔らかくできます。

4. 感情的な距離が縮まる

人は、無機質な企業よりも、「人格」を感じる存在に親近感を持ちます。キャラクターがいることで、会社が少し“人”に近づきます。その結果、安心感や親しみやすさが生まれ、心理的な距離が縮まります。


企業キャラクターのデメリット

1. 設計が浅いと、ただのマスコットになる

最大の落とし穴は、世界観や役割が設計されていない状態でキャラを作ることです。その場合、かわいいだけのマスコットになります。印象には残るかもしれませんが、ブランドにはつながらない。結果として、「いる意味がわからないキャラ」になります。

2. ブランドの本質がぼやけることがある

キャラクターが前に出すぎると、サービスや強みよりも、キャラだけが記憶されることがあります。その場合、「あのキャラの会社」という認識はあっても、「何の会社か」は曖昧になります。キャラクターは主役になりすぎると、逆効果になることもあります。

3. 長期運用のコストがかかる

キャラクターは作って終わりではありません。表情差分、シチュエーション、季節対応、媒体ごとの調整。長く使うほど、制作と管理のコストが発生します。最初に「長く運用する前提」がないと、途中で持て余します。

4. 世界観が変わったとき、足かせになる

事業内容やターゲットが変わったとき、キャラクターが合わなくなるケースもあります。その場合、キャラがブランドの進化を妨げることがあります。キャラクターは、世界観と強く結びつくからこそ、柔軟に変えづらい存在でもあります。


企業キャラクターは「戦略」であり、「飾り」ではない

企業キャラクターは、見た目の演出ではありません。世界観、記憶設計、感情設計、発信設計。そのすべてと結びついた、戦略的な存在です。だからこそ、作る前に考えるべきなのは、「かわいいかどうか」ではなく、「何のために存在するのか」です。

  • 記憶のフックとして使うのか
  • 世界観の案内役にするのか
  • 専門性をやわらかく伝える役にするのか
  • 発信の人格として使うのか

この役割が明確であれば、キャラクターは強力な資産になります。逆に、役割が曖昧なまま導入すると、メリットよりもデメリットのほうが大きくなります。

企業キャラクターは、うまく設計すれば、ブランド体験そのものになります。だからこそ、導入はデザインの話ではなく、世界観設計の話です。

企業キャラを作る前に考えておくべきことは、企業キャラクターをデザインするときに考えることでまとめています! MONDAY BLUEの世界観設計の考え方については、世界観設計とは何か?売上につながるブランド体験のつくり方【完全ガイド】で詳しく解説しています!

企業キャラクターをデザインするときに考えること

キャラクターデザイン制作のために話し合っている人たちのイラスト

この記事は、MONDAY BLUEが考える「世界観設計」という思想の中で、特に企業キャラクターのデザインで考えるべきことの視点にフォーカスして整理した補足記事です。


キャラクターデザインというと、まず「見た目」から考えがちです。髪型、服装、色、シルエット。もちろんそれらは大事です。ただ、実務でキャラクターが長く使われるかどうかは、見た目だけで決まりません。

むしろ、先に決めておくべきなのは、「そのキャラクターは、何者なのか」「なんのためのキャラなのか」という設計です。ここが曖昧なまま描くと、最初は良く見えても、使い続けるうちにズレが出ます。表情がブレる。言わせるセリフに困る。世界観と噛み合わなくなる。存在しているだけになる。結果として、キャラが「消費」されて終わります。

キャラクターは、世界観の一部である

キャラクターは、単体で存在するものではありません。そのキャラが生きている世界、そのサービスやブランドの世界観の一部です。つまり、キャラデザとは、イラストの問題である前に、世界観設計の問題です。

そのキャラクターは、どんな世界に属しているのか。どんな価値観の中で生きているのか。その世界観が定義されていないと、キャラクターはただのマスコットになります。かわいいけど、意味がない。印象には残るけど、ブランドにはつながらない。そういう状態になりがちです。

性格と立ち位置を、先に決める

見た目よりも先に決めるべきなのは、性格と立ち位置です。

  • このキャラは、誰の味方か
  • 上から目線か、伴走者か、案内役か
  • 厳しいのか、優しいのか、皮肉屋か
  • 感情表現は大きいか、小さいか
  • 空気を和ませる役か、締める役か

ここが決まると、自然と表情やポーズ、服装の方向性も決まってきます。逆に、ここが曖昧だと、見た目をいくら詰めても「中身がないキャラ」になります。

そのキャラは、何の役割を担うのか

キャラクターは、ただ存在するために作るものではありません。必ず、役割があります。

  • 難しいことを、わかりやすくする役
  • 緊張感をやわらげる役
  • ブランドの価値観を代弁する役
  • ユーザーの感情を受け止める役
  • 世界観を体感させる入り口

この役割が明確であればあるほど、キャラクターは「機能」します。逆に、役割が曖昧だと、使いどころがなくなり、いつの間にか消えます。キャラクターデザインとは、見た目を作ることではなく、役割を設計することです。

ポーズと手の表現は「使いやすさ」を決める設計

キャラクターは、立っている1枚絵で完結しません。実務では、バナー、SNS、資料、サイト、動画、スタンプ、説明用カットなど、さまざまな用途で使われます。そのときに効いてくるのが、「どんなポーズが取れるか」と「手の器用さ」です。

たとえば、指差しができるか。何かを持てるか。OKサインや案内のジェスチャーが自然にできるか。喜ぶ、困る、考える、といった基本的な動作が、無理なく描けるか。これらは、見た目以上に、キャラクターの設計段階で決まります。

手の形や腕の構造、関節の可動域が曖昧なキャラは、ポーズのバリエーションが作りづらくなります。その結果、毎回似たような立ち絵になり、表現の幅が狭まります。逆に、ポーズと手の表現が設計されているキャラは、説明役にも、案内役にも、感情表現にも使いやすくなります。

これは、単なる作画テクニックの話ではありません。キャラクターを「どんな場面で、どう使うか」という運用設計の話です。長く使うキャラほど、ポーズと手の設計は、後から効いてきます。

言葉と表情が、キャラの正体をつくる

キャラクターの印象は、線の太さや色だけで決まりません。実は、「どんな言葉を使うか」「どんな表情をよくするか」で、キャラの正体は決まります。

丁寧語なのか、フランクなのか。感嘆符を多用するのか、淡々としているのか。よく笑うのか、あまり感情を出さないのか。こうした言葉と表情のルールを決めておくことで、キャラクターはブレなくなります。キャラは、見た目ではなく、振る舞いで人格が定義されます。

長く使うなら「拡張性」を考える

キャラクターは、最初の1枚で完成ではありません。表情差分、季節衣装、シチュエーション、ストーリー展開。長く使うほど、拡張されていきます。

そのときに重要なのが、「どこまで変えていいか」「どこは絶対に変えないか」という軸です。芯になる要素が決まっていないと、拡張するたびに別人になります。逆に、芯がはっきりしていれば、変化しても「らしさ」は保たれます。

キャラデザは、記号ではなく人格の設計

キャラクターデザインは、記号を組み合わせる作業ではありません。髪色・服装・モチーフを足していくだけでは、強いキャラクターにはなりません。大事なのは、そのキャラが「どういう人格として存在するか」です。

世界観の中で、どんな役割を持ち、どんな距離感で人と関わり、どんな言葉で、どんな態度で振る舞うのか。そこまで設計されて、はじめてキャラクターは、単なるイラストではなく、「世界の住人」になります。

キャラクターデザイン制作をする前に読んでおきたいグッズ展開の話は、こちらから! そもそも企業キャラの効果や注意点を知りたい方は、企業キャラクターのメリット・デメリット|作る前に知っておくべきことをチェック! 世界観設計についてもっと詳しくしりたい方は、世界観設計とは何か?売上につながるブランド体験のつくり方【完全ガイド】まず、この記事を読んでみて!

感情設計とは何か?なぜ「最後は気持ち」で決まるのか

ハート型の機械を設計している様子

この記事は、提案や契約の直前で起きる「決めきれない状態」を、どうすれば防げるのかを、MONDAY BLUEが考える感情設計という設計思想の視点から整理した解説記事です。


「なぜ条件が揃っても決まらないのか」という現象そのものについては、なぜ条件が揃っても決まらないのかこちらの記事で整理しています。

ホームページや資料、提案書をつくるとき、多くの人は「情報を正しく伝えること」に意識を向けます。価格、機能、実績、サービス内容。もちろん、それらは大切です。ただ、実際の現場で起きていることを見ると、情報だけで決断しているケースは、ほとんどありません。なぜなら、人は最後の一歩を踏み出すとき、必ず感情で判断しているからです。

――MONDAY BLUEが考える、決断を生む設計の極意

感情設計というと、少し抽象的に聞こえるかもしれません。でも、MONDAY BLUEが言う感情設計は、気分や雰囲気の話ではありません。プレゼン、資料、Webサイト、提案のすべてに共通する、極めて実務的な設計技術です。

感情設計とは何か。それは一言で言えば、相手が「決めるまでの心の動き」を先回りして設計することです。


まず最初に仕込むべきは「感動」

感情設計で、最初にやるべきことは何か。それは、説得でも説明でもありません。感動を仕込むことです。ここで言う感動は、大げさなものではありません。

・資料が、驚くほど綺麗でわかりやすい
・話の冒頭で「そこまで調べてくれているのか」と感じる小ネタが出てくる
・自分たちの状況を、言語化されて初めて整理できたと感じる一文がある

こうした小さな感動で十分です。なぜなら、感動は記憶に残るだけでなく、相手の防御姿勢を崩すからです。人は警戒しているとき、合理的な話を受け取れません。でも、「おっ」と思った瞬間、その警戒は一段下がる。感情設計は、ここから始まります。

あわせて読みたい
ストーリーの効果とは?なぜアニメは人の心を動かすのか

ストーリーが人の心を動かす理由を、心理と感情の視点から解説しています。


次に必要なのは、緻密な心理想定

感動を仕込んだあとに重要なのが、相手の心理を読み続けることです。話を進めているとき、相手の心の中では、常に何かが起きています。

・あ、ちょっと興味を持ったな
・でも高いんじゃないかと思ってるな
・あ、これ心当たりがあるな
・そろそろ具体的な話が欲しいな

感情設計とは、これを“なんとなく”でやらないことです。今、相手の心理がどこにあるかを把握し続けること。そして、もう一つ重要なのは、相手にとって「もう分かっていること」は説明しないという判断です。今ほしいのは何か。たったいま、引っかかっているのはどこか。それを見極め、必要な情報を、必要な瞬間に、スッと出す。

情報を出した瞬間、相手の心理はまた動きます。その次に生まれる疑問や期待を先読みし、また必要な情報を出す。この連続が、感情設計です。


感情設計の核心は「ワクワク」にある

そして、感情設計で最も重要なのが、ワクワクさせることです。多くのプレゼンやWebサイトは、「この商品がどれだけ優れているか」を淡々と説明します。でも、それでは人は動きません。重要なのは、これを導入すると、どんな未来が待っているのかを、はっきりイメージさせることです。

・この仕組みが入ったら、現場はどう変わるのか
・どんな手間が減り、何に集中できるようになるのか
・数ヶ月後、どんな状態になっているのか

人は、ワクワクには抗えません。未来が楽しみになった瞬間、判断の重さは一気に軽くなります。感情設計とは、「今の良さ」を語ることではなく、「その先の未来」を見せる設計でもあります。


価格の話は、感情ではなく理屈で潰す

最後に、価格の話です。感情設計というと、感情に寄せる話ばかりだと思われがちですが、
価格については、真逆です。ここでは、非の打ちどころのない理屈が必要です。

  • この価格は、どうやって回収できるのか
  • なぜ高く見えて、実は損ではないのか
  • 他と比べて、何が残るのか

「納得できない余地」を残さない説明。一見すると感情とは相反するようですが、否定しようのない理屈は、感情に強く作用します。不安が消える。踏み切る理由が揃う。これも、感情設計の一部です。


これが、MONDAY BLUE流の感情設計

感動を仕込み、心理を先読みし、ワクワクする未来を描き、最後は理屈で背中を押す。こうして、プレゼンをつくり、こうして、資料を組み、こうして、Webサイトを設計する。これが、MONDAY BLUEが考える感情設計です。感情設計とは、装飾ではありません。「決めてもらうための、最短距離を設計すること」。それが、MONDAY BLUE流の感情設計の極意です。


感情設計において、重要な「最後」についての話は、満足度が伸びない理由は、体験の「最後」にあるをチェック! 感情設計とは、世界観設計を構成する要素の一つです。ほかの三つの構成要素については、世界観設計とは何か?売上につながるブランド体験のつくり方【完全ガイド】で解説しています! MONDAY BLUEの体験設計の考え方については、MONDAY BLUEは「体験設計」を徹底的に考えるで詳しく解説しています!