この記事は、提案や契約の直前で起きる「決めきれない状態」を、どうすれば防げるのかを、MONDAY BLUEが考える感情設計という設計思想の視点から整理した解説記事です。
「なぜ条件が揃っても決まらないのか」という現象そのものについては、なぜ条件が揃っても決まらないのかこちらの記事で整理しています。
ホームページや資料、提案書をつくるとき、多くの人は「情報を正しく伝えること」に意識を向けます。価格、機能、実績、サービス内容。もちろん、それらは大切です。ただ、実際の現場で起きていることを見ると、情報だけで決断しているケースは、ほとんどありません。なぜなら、人は最後の一歩を踏み出すとき、必ず感情で判断しているからです。
――MONDAY BLUEが考える、決断を生む設計の極意
感情設計というと、少し抽象的に聞こえるかもしれません。でも、MONDAY BLUEが言う感情設計は、気分や雰囲気の話ではありません。プレゼン、資料、Webサイト、提案のすべてに共通する、極めて実務的な設計技術です。
感情設計とは何か。それは一言で言えば、相手が「決めるまでの心の動き」を先回りして設計することです。
まず最初に仕込むべきは「感動」
感情設計で、最初にやるべきことは何か。それは、説得でも説明でもありません。感動を仕込むことです。ここで言う感動は、大げさなものではありません。
・資料が、驚くほど綺麗でわかりやすい
・話の冒頭で「そこまで調べてくれているのか」と感じる小ネタが出てくる
・自分たちの状況を、言語化されて初めて整理できたと感じる一文がある
こうした小さな感動で十分です。なぜなら、感動は記憶に残るだけでなく、相手の防御姿勢を崩すからです。人は警戒しているとき、合理的な話を受け取れません。でも、「おっ」と思った瞬間、その警戒は一段下がる。感情設計は、ここから始まります。
次に必要なのは、緻密な心理想定
感動を仕込んだあとに重要なのが、相手の心理を読み続けることです。話を進めているとき、相手の心の中では、常に何かが起きています。
・あ、ちょっと興味を持ったな
・でも高いんじゃないかと思ってるな
・あ、これ心当たりがあるな
・そろそろ具体的な話が欲しいな
感情設計とは、これを“なんとなく”でやらないことです。今、相手の心理がどこにあるかを把握し続けること。そして、もう一つ重要なのは、相手にとって「もう分かっていること」は説明しないという判断です。今ほしいのは何か。たったいま、引っかかっているのはどこか。それを見極め、必要な情報を、必要な瞬間に、スッと出す。
情報を出した瞬間、相手の心理はまた動きます。その次に生まれる疑問や期待を先読みし、また必要な情報を出す。この連続が、感情設計です。
感情設計の核心は「ワクワク」にある
そして、感情設計で最も重要なのが、ワクワクさせることです。多くのプレゼンやWebサイトは、「この商品がどれだけ優れているか」を淡々と説明します。でも、それでは人は動きません。重要なのは、これを導入すると、どんな未来が待っているのかを、はっきりイメージさせることです。
・この仕組みが入ったら、現場はどう変わるのか
・どんな手間が減り、何に集中できるようになるのか
・数ヶ月後、どんな状態になっているのか
人は、ワクワクには抗えません。未来が楽しみになった瞬間、判断の重さは一気に軽くなります。感情設計とは、「今の良さ」を語ることではなく、「その先の未来」を見せる設計でもあります。
価格の話は、感情ではなく理屈で潰す
最後に、価格の話です。感情設計というと、感情に寄せる話ばかりだと思われがちですが、
価格については、真逆です。ここでは、非の打ちどころのない理屈が必要です。
- この価格は、どうやって回収できるのか
- なぜ高く見えて、実は損ではないのか
- 他と比べて、何が残るのか
「納得できない余地」を残さない説明。一見すると感情とは相反するようですが、否定しようのない理屈は、感情に強く作用します。不安が消える。踏み切る理由が揃う。これも、感情設計の一部です。
これが、MONDAY BLUE流の感情設計
感動を仕込み、心理を先読みし、ワクワクする未来を描き、最後は理屈で背中を押す。こうして、プレゼンをつくり、こうして、資料を組み、こうして、Webサイトを設計する。これが、MONDAY BLUEが考える感情設計です。感情設計とは、装飾ではありません。「決めてもらうための、最短距離を設計すること」。それが、MONDAY BLUE流の感情設計の極意です。
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