この記事では、紙・WEB・リアルを分断せずにつなぐ考え方を「導線設計」と呼び、その全体像を整理します。
――体験導線という視点から整理する。「紙はもう古い」「今はWEBだけでいい」広報や採用の話をしていると、こうした言葉をよく耳にします。確かに、WEBは即時性があり、拡張性も高い。一方で紙媒体には、触れる、持ち帰る、時間をかけて読むという、WEBにはない特性があります。問題は、どちらが優れているかではありません。それぞれを“単体で完結させてしまっていること”にあります。
紙媒体も、WEBも「入口」にすぎない
紙媒体は、情報を伝えるためのゴールではありません。WEBも同様です。チラシ、名刺、冊子、WEBサイト、SNS、店舗、イベント。これらはすべて、人の行動を次へとつなげるための入口です。しかし現実には、
- 名刺にQRを載せて終わり
- チラシからWEBに飛ばして終わり
- WEBサイトを作って終わり
というように、媒体ごとに役割が断ち切られているケースが少なくありません。
名刺のQRは「リンク」ではなく「体験」か
たとえば名刺。今やQRコードを載せること自体は珍しくありません。ですが、そのQRを読み込んだ先に、
- 名刺とまったく関係のないデザインのWEBサイトが表示される
- 情報が多すぎて、何を見ればいいかわからない
そんな体験が待っていたらどうでしょう。逆に、
- 名刺と同じ世界観のページが表示され
- 「はじめての方はこちら」と分かりやすい導線があり
- 名刺からアクセスした人だけが見られるページだったら
それだけで、少し特別で、少し親切な体験になります。ここで大事なのは、QRを載せたかどうかではなく、QRの先まで設計しているかどうかです。
名刺のQR活用についての詳細は、名刺をなめるな。そこから始まるブランド体験。で紹介しています。紙とWEBは「使い分け」ではなく「連携」
紙媒体とWEBを比較して、どちらが向いているかを考えること自体は無意味ではありません。ただし、その議論が「どちらかを選ぶ」方向に向かうと、効果は限定的になります。紙には、立ち止まらせる力があります。WEBには、深く掘り下げる力があります。重要なのは、紙で終わらせず、WEBで完結させないこと。たとえば、卓上カレンダーを既存顧客に配布するとします。カレンダーとして使ってもらうだけなら、紙で完結します。しかし、
- 月が替わるたびにQRを読み込むと、その月の情報が表示される
- 季節ごとに、限定コンテンツや空間体験につながる
そんな設計があったらどうでしょう。紙とWEBが連携することで、体験は一度きりではなく、継続的な接点になります。
「リアル」は、体験を共有したくなる場所
紙とWEBがうまく連携すると、次に起きるのがリアルの動きです。
- ちょっと面白かった
- なんだか親切だった
- 誰かに話したくなった
こうした感情は、人を動かします。リアルな場での会話や紹介は、広告では代替できない信頼を生みます。だからこそ、紙・WEB・リアルは切り離して考えるものではありません。
成果が出ない理由は「点」で考えているからかもしれない
単発の施策を重ねても成果が出ないと感じているなら、それはやり方が間違っているというより、考え方の単位が小さいだけかもしれません。媒体ごとではなく、人の体験の流れとして全体を設計する。
MONDAY BLUEは、その視点から、紙とWEBとリアルを一体として考えています。それぞれの強みを活かしながら、成果へとつながる導線を組み立てる。簡単ではありませんが、だからこそ意味があると考えています。
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